映画「Perfect Days」を観た。
www.perfectdays-movie.jp
大した事件が全く発生しないのに、2時間飽きなかった。なぜなのか?
可能性1:いつも「何かが起きるかも」という予感があった
大したことは起こらないが、小さな出来事は発生する。
同僚からお金を貸してほしいと頼まれたり、交換日記方式(と呼ぶのか?)でOXゲームをやったり、公園のベンチでランチをとるとき、隣のベンチの女性と目があったり。
こういうのが「大事件の布石かも」と思ってしまうので、興味が途切れなかったのかもしれない
可能性2:日常のルーティーンを、カメラは色々なアングルから撮っていた
この映画では、主人公のルーティーン化した日常が描かれる。
暗いうちに目を覚まし、歯を磨き、観葉植物に水をやり、自動販売機で缶コーヒーを買う。いつも同じ公園でランチをとり、仕事の後は同じ店でビールを飲む。
その主人公をカメラは様々な角度から撮るのだ。
缶コーヒーを買う主人公を背中側から撮る日もあれば、前から(自販機側から)撮る日もある。
ランチの時、いつも目を合わせる女性がいる。その女性は主人公の右手側にいることが多いのだけど、左手側にいることもある。
ビールを飲む席は、いつも同じなのかと思っていると、違う席に座ることもある。
だから、ルーティーン化された日常を撮っていても、興味が途切れなかったのかもしれない。
可能性3:色々な「音」が録られていた
この映画は「聞かせる」映画だ。
歯を磨く音、観葉植物に霧吹きで水を吹く音、主人公が腰から下げるキーチェーンの音、紙に鉛筆で書く音など。
普段の生活で、聞こえてはいるが意識はしない音が、映画中では無視できないが不快にも感じない音量で流れていた。だから興味が途切れなかったのかもしれない。
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可能性3の「音」は、映画館で観ないと感じられない体験だと思う。将来、ネット配信で見る場合は、上等なヘッドホンをかぶるか、音響環境を構築して観てほしい。
★5つ