雨の日ブログ

雑記ブログです

完全キャッシュレスの店を増やそう

キャッシュレス決済の比率が上昇してきたそうだ。

www.nikkei.com

 

キャッシュレス化の利点は、現金を使うことで生じる社会的なコストの削減であり「現金輸送やレジ締めなど現金を取り扱うコストは年1兆6000億円」にものぼるそうだ。

 

政府の目標は「2025年までにキャッシュレス比率4割」なので、達成できそうな感じ。でも、社会的コストの削減は進まないと思う。

 

なぜなら「完全キャッシュレス」の店でない限り、現金取扱は発生するわけだから。

 

一人でも現金支払いを受け付けてしまうと、現金取扱コストは発生するのだ。

 

だから、店舗毎にキャッシュレス比率が4割になっても社会的コストは期待したほど減らないだろう。

目指すべきは「完全キャッシュレスの店」を増やすことだ。

展示の仕方も印象に残ったキース・ヘリング展

キース・ヘリング展を観てきた

kh2023-25.exhibit.jp

キース・ヘリングの作品は、八ヶ岳山麓の「中村キース・ヘリング美術館」で何度も観たことがある。今回はその中村キース・ヘリング美術館の協力による展示会だ。

観たことがある作品も多かったが、初見の作品もあった。観覧後の感想は「行ってヨカッタ」だ。

作品として印象に残ったもの

  • ニューヨーク地下鉄構内に書かれた一連の作品
  • 壁一面を埋める巨大作品
  • アフリカ美術の影響を受けた作品

展示の仕方が印象に残ったもの

  • 80年代初頭、キース・ヘリングは、あるニューヨークのクラブに頻繁に通っていたそうだ。そのクラブでかかっていた曲を展示会の会場でも流していた。
    当時の空気感が伝わる展示方法だと思う
  • 連作を、意図的に傾けて展示している部屋があった。キース・ヘリング自身は、水平・垂直に観てもらうことを前提にしていたのだろう。でも、彼の生き方から想像するに、こういう展示も「面白い」と言ってくれそうだ。

連作を展示

その他感想

  • 展示品はほぼ撮影OKだが、最後のコーナーだけは撮影NGだった。そのコーナーはぴあ社が持っている作品を展示しているコーナーだ。他の展示はすべて撮影OKなのに、そのコーナーだけNG。ちっちゃいな、ぴあ…
  • 音声ガイドがスマホアプリ化されていて、会場を出た後でも聴くことが出来る
  • 日本語を知らない外国人(=キース・ヘリング)が日本の文字を見るとどう見えるのかが分かった

日本の文字が、外国人にはどう見えるのか

 

音を聞きに行く映画

映画「Perfect Days」を観た。

 

www.perfectdays-movie.jp

 

大した事件が全く発生しないのに、2時間飽きなかった。なぜなのか?

可能性1:いつも「何かが起きるかも」という予感があった

大したことは起こらないが、小さな出来事は発生する。

同僚からお金を貸してほしいと頼まれたり、交換日記方式(と呼ぶのか?)でOXゲームをやったり、公園のベンチでランチをとるとき、隣のベンチの女性と目があったり。

こういうのが「大事件の布石かも」と思ってしまうので、興味が途切れなかったのかもしれない

 

可能性2:日常のルーティーンを、カメラは色々なアングルから撮っていた

この映画では、主人公のルーティーン化した日常が描かれる。

暗いうちに目を覚まし、歯を磨き、観葉植物に水をやり、自動販売機で缶コーヒーを買う。いつも同じ公園でランチをとり、仕事の後は同じ店でビールを飲む。

その主人公をカメラは様々な角度から撮るのだ。

缶コーヒーを買う主人公を背中側から撮る日もあれば、前から(自販機側から)撮る日もある。

ランチの時、いつも目を合わせる女性がいる。その女性は主人公の右手側にいることが多いのだけど、左手側にいることもある。

ビールを飲む席は、いつも同じなのかと思っていると、違う席に座ることもある。

だから、ルーティーン化された日常を撮っていても、興味が途切れなかったのかもしれない。

 

可能性3:色々な「音」が録られていた

この映画は「聞かせる」映画だ。

歯を磨く音、観葉植物に霧吹きで水を吹く音、主人公が腰から下げるキーチェーンの音、紙に鉛筆で書く音など。

普段の生活で、聞こえてはいるが意識はしない音が、映画中では無視できないが不快にも感じない音量で流れていた。だから興味が途切れなかったのかもしれない。

 

* * *

 

可能性3の「音」は、映画館で観ないと感じられない体験だと思う。将来、ネット配信で見る場合は、上等なヘッドホンをかぶるか、音響環境を構築して観てほしい。

★5つ